2017年6月29日

「クボタショック」から12年  深刻さを増すアスベスト被害

クボタの被害者は500人を超え、中皮腫発症リスクは全国平均の10倍

工場周辺にアスベストを飛散させ、深刻な被害が明らかとなった「クボタショック」から6月末で12年。
クボタはが明らかにしたクボタ旧神崎工場周辺のアスベスト被害者に対する「救済金」の支払いは、300人に及び、クボタの労働者に労災上乗せ補償をした206人とあわせて、506人が中皮腫や肺がんなどのアスベスト疾患で亡くなったり、闘病したりしています。 (続きを読む…)

2017年3月14日

「尼崎の会」が12回総会を開催

引き続き、国・加害企業の責任の明確化と被害者救済に全力

いわゆる「クボタショック」から12年目を迎え、深刻なアスベスト被害が今なお続いている中、「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(船越正信会長)は3月11日、尼崎市立小田公民館で第12回総会を開催、78人が参加しました。
開会に先立ち、冒頭に、6年前の東日本大震災、福島原発事故でたくさんの命が奪われ、尼崎ではクボタによるアスベスト飛散で500人以上の命が奪われており、犠牲者の冥福を祈って全員で黙祷しました。
総会では、日本共産党の堀内照文衆議院議員が45分間にわたって講演。森友学園への国有地払い下げをめぐる疑惑、南スーダンからの自衛隊撤退、アベノミクスの失敗などの重要課題にふれ、国会で取り上げたアスベスト被害者救済の活動などを報告しました。
船越正信会長は「アスベストによる肺がんは中皮腫の2倍と考えられているが、肺がん被害者の救済が非常に困難。労災型の裁判を通じて、司法の在り方が問われている。危険性が指摘されたにも関わらず、アスベストの輸入規制を怠り、使用を続けさせた国の責任は明らかだ。被害者がいる限り救済の活動を継続し、国・加害企業の責任追及も続ける」と開会あいさつしました。
粕川實則事務局長が昨年3月から今年2月までの活動のまとめと今後1年間の活動方針を提案、「クボタショックの同じ年にJR福知山線事故が起きた。いずれも人間の命よりも経済優先の政治が続けられてきた結果だ。アスベスト被害の風化を許さず、被害者とその家族に寄り添いながら解決を図りつつ、深刻な被害実態を全国に発信するとともに、各地で学習会を開催しよう」と呼びかけ、全員一致で確認しました。また、決算・予算、新年度の役員(全員が再任)も確認しました。

総会に寄せられたメッセージ
〇働くもののいのちと健康を守る全国センター 〇兵庫県保険医協会 〇日本共産党衆議院議員・赤嶺政賢様 〇日本共産党参議院議員・武田良介様

以上

2017年3月14日

第12回総会議案

2017年3月11日の第12回総会で、確認された議案は、以下の通りです。

2016年度のまとめ

(1)労災型、最高裁が「上告棄却」決定の暴挙

労災認定されても、「石綿濃度は低かった」と、誰の責任も問わない高裁判決を追認。大企業・国の意向に沿う、労働者の命を軽視した不当決定。
肺がんで死亡した、クボタ旧神崎工場に石綿を運搬したトラック運転手の遺族がクボタと国に、耐熱材として石綿製品を使用していた溶接工の遺族が国に、それぞれ損害賠償を求めていた裁判(尼崎アスベスト訴訟・労災型)で、大阪高裁大法廷(佐村浩之裁判長)が、2016年5月26日、被害者に背を向けるひどい判決(被害者に、いつどこで、どの程度のアスベストに暴露したのかを、何十年もさかのぼって、具体的かつ詳細に立証を求めるという、不可能を強いる極めて不当な判断)を出したために2016年7月28日に最高裁に上告していましたが、11月10日、最高裁第二小法廷は「本件上告を棄却する」と決定し、敗訴が決まりました。
最高裁は9月16日、第二小法廷で審理を開始すると通知。わずか2か月足らずの「審理」でした。
環境型(山内・保井裁判)の最高裁審理は9か月近くに及んでおり、今回の労災型の最高裁審理がいかに拙速だったかがうかがえます。
「尼崎の会」は、最高裁からの「審理開始」通知を受けて、持ち回りの運営委員会で、最高裁への署名の開始を確認し、「高裁判決は、企業と国の意向に沿う形で事実をねじまげたもの 審理の差し戻しを求めます」との署名用紙を作成し、10月の運営委員会で「署名目標2万。第一次として11月末までに1万筆」として、構成団体や全国に呼び掛けて署名の取り組みをスタートさせていました。
「11月末までに1万筆の署名」をと、急な取り組みでしたが、尼崎医療生協が5,000筆以上、全国の団体や個人からの返信用封筒で3,000筆以上が集まり、1万人の署名の目途も立ち、12月上旬に最高裁担当書記官に届ける準備を進めてきましたが、極めて残念ながら、提出に至りませんでした。
労災型の大阪高裁判決は、アスベストに曝露したことを認めた労災認定と矛盾する判断でした。しかも、労働者が、何十年も前の石綿曝露の具体的な事実を、具体的かつ詳細に立証を強いる不当な判決でもありました。この最高裁決定は、こうした不当な高裁判決を確定させるものであり、強く抗議する声明を発表しました。協力していただいた団体、個人のみなさまには、「上告棄却」の報告と協力への感謝、署名活動の中止をお知らせしました。
私たちは、国やクボタをはじめとする石綿使用企業の責任を明確にしない限り、真の石綿被害者の救済につながらないことを訴えて、環境型に続き、労災型もあきらめずに裁判闘争を闘ってきました。
不当な結果となりましたが、石綿曝露による被害者は、今後も益々増え続けることが予想され、今なお続く深刻な石綿被害者の救済のために、国と石綿関係企業に対し、被害者に対する医療と生活面への全面的な補償制度の確立を求めるとともに、石綿被害者が真に救済されるため、裁判闘争を含む闘いを継続し、被害者に寄り添う救済活動を続けます。 (続きを読む…)

2017年3月4日

クボタの犠牲者500人を突破

増え続ける深刻なアスベスト被害

株式会社クボタは2月14日、「旧神崎工場周辺の石綿疾病患者並びにご家族の皆様に対する救済金支払い規程」に基づき、2016年12月末までに、300人に「救済金」を支払ったことを公表しました。クボタの労働者に労災上乗せ補償をした206人とあわせて、506人が中皮腫や肺がん、石綿肺などのアスベスト疾患で亡くなったり、闘病したりしています。
まさに、アジア最大の被害地域で、2008年以降はクボタ労働者よりも周辺住民の被害の拡大が目立ちます。
クボタの周辺住民被害者への「救済金」支払いは、被害者全員に行っているわけではありません。いわゆる「クボタショック」の翌年、2006年に「石綿健康被害救済法」が施行されましたが、国が責任を認めた賠償制度ではなく、責任を曖昧にしたもので、環境省の外郭団体である環境再生保全機構がアスベストによる疾患かどうかの「認定」作業を行っていますが、中皮腫でも85.4%、肺がんでは48.6%、全体でも74.5%の認定と、極めて低い水準となっています。
この環境再生保全機構の「認定」がされても、クボタは「他のアスベストの可能性がある」などと「救済金」の支払いを拒んだケースもあります。したがって、クボタが公表した「周辺住民300人」は極めて低く抑え込まれた人数と考えられます。

毎年1回は、アスベスト健診を受けましょう

相談活動を通じて、「風邪のような症状だったので薬局の薬で済ませた」「自覚症状はなかったが、健康診断で異常が指摘され、精密検査をしたら中皮腫だった」などの話を聞きます。
突然に発症するのが、アスベスト疾患の特徴ともいえます。尼崎は中皮腫の死亡者が全国平均の10倍以上の超ハイリスク地域です。今は「大丈夫」でも安心はできません。年1回は、検診受診を!

以上

2017年2月16日

尼崎の中皮腫死亡者2015年も41人

尼崎は全国の10倍以上のハイリスク地域

尼崎市は今年2月6日に「平成27(2015)年人口動態統計の概要」を発表しました。これによると、2015年の中皮腫による死亡は41人(男性26人、女性15人)。

増加傾向は加速しています。 中皮腫(胸膜中皮腫、腹膜中皮腫など)は、「そのほとんどがアスベスト(石綿)を吸ったことにより発生します。アスベストを扱う労働者だけでなく、労働者の家族やアスベスト関連の工場周辺の住民にも発生しています。アスベストにさらされること(曝露:ばくろ)が多いほど、またその期間が長いほど発症の危険性が高くなります。女性より男性に多くみられます。女性の患者さんの中にはアスベストとの関連が明確でない場合もあります。アスベストを吸ってから中皮腫が発生するまでの期間はとても長く、25年から50年程度(平均で40年ほど)経ってから発生するとされています」(国立がん研究センター)。

全国の中皮腫死亡者は、年間約1,400人。10万人に1人の割合です。しかし、尼崎市ではクボタが旧神崎工場(JR尼崎駅のすぐ東)で1954(昭和29)年から95(平成7)年までの41年間にわたって23万トン(中皮腫を発症するリスクが500倍とされる青石綿8.8万トンを含む)を超える大量のアスベストを使用し、石綿セメント管や建材を製造してきた影響で、1万人に1人の割合で中皮腫による死亡という深刻な被害が出ているのです。 この41人の中皮腫死亡数は、尼崎市在住者の死亡数です。尼崎で働き、定年後に故郷に帰り、故郷で亡くなった人数は当然のことながらカウントされていません。ですから、いかに深刻な事態かがわかります。

堀内照文議員の要求に 「教育委員会の責任で周知する費用は環境省が負担することは可能」

相談活動を通じて、小田南中学校卒業生に中皮腫等のアスベスト被害が目立つことから、日本共産党の堀内照文衆議院議員が環境省と折衝。「卒業生名簿を持っている教育委員会自身が(健診)受診奨励を行う通知を行った場合、その費用を環境省が負担することは可能」(環境省石綿健康被害対策室主査)との答弁を、12月7日に引き出しました。あとは、尼崎市及び教育委員会の姿勢次第です。

以上

2016年4月5日

石綿被害リスク調査事業実施6自治体が、「恒久的な健康管理システム」の創設を求める

環境省の委託を受けて「一般環境経由による石綿ばく露健康リスク調査」を実施している尼崎市、鳥栖市、奈良県、横浜市、羽島市、北九州市の6自治体は連名で、3月3日、環境省に対して「石綿ばく露の可能性のある者の健康管理についての要望」を提出しました。
この「要望」では、①将来中皮腫や肺がん等、石綿関連疾患のリスクを有する者に対する検診の実施など、恒久的な健康管理システムの創設、②石綿救済法の充実、③住民自らが適切に健康管理を行うために必要なリスク情報の開示、をあげています。
2005年のいわゆるクボタショックを受けて、06年に制定された石綿救済法は、政府が国の責任を認めないまま制定されたもので、死亡しても「救済金」は300万円足らず、石綿大量使用工場周辺住民の健康管理は盛り込まれませんでした。
6自治体は、恒久的な健康管理システムの創設を強く求め、「労働者については、労働安全衛生法に基づく健康管理手帳の制度があるが、一般環境経由の石綿ばく露者には何ら健康管理をする手立てがない」と指摘し、「労働者に対する制度との衡平性の点からも、国の責任において、石綿ばく露」の可能性のある者等が、全国の医療機関において無料で健診及び保健指導等が受けられる制度」を早急につくるよう求めています。
さらに、石綿救済法の充実に関しては、労働者と同等の補償や健康管理ができるように、①労災と同様の5疾病に拡大、②特別遺族給付金や救済給付、休業補償等の充実、等をあげています。

尼崎市のアスベスト被害から「市民のいのちを守る」姿勢が前進

これらの「要望」は、2014年5月に、船越会長を含む「尼崎の会」運営委員会が稲村尼崎市長に疫学調査の早急な実施とともに求めていたものです。
相談活動を通じて蓄積した問題点を伝え、要求や懇談を重ねる中で、尼崎市がリスク調査参加自治体に働きかけて、今回の「要望」となったものです。
国が「責任」を認めていない現状では実現は容易ではありませんが、全国の関係団体や、国会議員の超党派で結成されているアスベスト議連、市議団、県議団とも連携し、私たちも実現のために力を尽くすことが求められます。

以上

2015年12月10日

労災型・控訴審での第2回弁論の骨子

2015年12月4日の、尼崎アスベスト訴訟・労災型の控訴審第2回弁論で弁護団が主張した骨子を紹介します。 (続きを読む…)

2015年11月6日

「クボタショック」から10年 続く甚大な被害と加害企業・国の重大な責任

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会
事務局長 粕川實則

クボタの加害責任が確定

兵庫県尼崎市のJR尼崎駅東に位置する、クボタ旧神崎工場の労働者79人だけでなく、周辺の住民に中皮腫などのアスベストによる健康被害が多発していることが2005年6月29日の新聞報道で明るみになった事件、いわゆる「クボタショック」から今年で10年目を迎えます。
公害型の尼崎アスベスト訴訟の上告審は、今年2月17日、最高裁判所第三小法廷(大谷剛彦裁判長)が原告(中皮腫で死亡した2遺族)とクボタ双方の上告を棄却し、大阪高裁の判決が確定しました。高裁判決は、クボタの周辺住民への加害責任を認め、1遺族に対して同社に約3,200万円の支払いを命じましたが、国の責任は不問としました。しかも、大阪高裁が認めたクボタの「責任飛散範囲」はクボタ旧神崎工場から300mと、被害実態とはかけ離れたものですが、公害としてのアスベスト被害を認定したのは全国で初めてのことです。山内孝次郎さん(享年80歳)の遺族、保井綾子さん(同85歳)の遺族が、加害企業クボタ、有効な対策を取らなかった国の責任を明確にすることを求めて、それぞれ2007年5月、08年12月に提訴し、6年から8年近くを経て判決が確定しました。極めて不十分な結果でしたが、多くの関係団体や個人に支えられて粘り強く闘ってきた結果です。 (続きを読む…)

2015年9月1日

クボタショックから10年 被害者救済の漏れをなくせ

堀内照文議員が衆院厚生労働委員会で質問

日本共産党の堀内照文衆議院議員は7月31日、厚生労働委員会で、アスベスト被害者救済の漏れをなくし、完全救済するよう厚労省、環境省に迫りました。
中皮腫やアスベストによる肺がんなどが工場周辺住民にまで及んでいることが発覚した、いわゆる「クボタショック」(2005年6月)の翌年に、国がつくった「石綿健康被害救済法」は、国が責任を認めた賠償制度でなく、責任を曖昧にした「救済」法で、死亡時の支給額は葬祭料込みで300万円足らずの低水準に抑えられており、2015年1月31日現在の認定率も、中皮腫で83%、肺がんで46%、石綿肺で24%、全体でも72%と低い水準となっています。「クボタショック」直後に当時の小池百合子環境大臣が「隙間のない救済」を約束していましたが、「制度はつくったが完全救済はしない」というものです。 (続きを読む…)

2015年7月14日

「クボタショックから10年」学習・署名スタート集会に114人

クボタショックから10年

「アジア最大の被害。旧神崎工場から同心円状に広がる被害だが、クボタは今なお『因果関係を否定』。一方で多額の『救済金』」。——神戸新聞論説委員・加藤正文さん

「クボタショック」10年を機に、あらためて公害としてのアスベスト被害の深刻さを学び、知を力にしようと、アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会は7月12日、著書「死の棘・アスベスト 作家はなぜ死んだのか」で2015年科学ジャーナリスト賞を受賞した神戸新聞論説委員で神戸支社編集部長の加藤正文氏を招いて学習会を小田公民館ホールで開催し、114人が参加しました。
開会にあたり、船越正信会長が「公立病院退院後の往診依頼のなかで、中皮腫患者が相次いで4人。被害の深刻さは度を増している。加藤さんの話を力に、運動を広げ、国の責任を認めさせ、制度の改善につなげていこう」とあいさつ。
続いて加藤正文氏が「過去・現在・未来の『声なき声』に耳を傾けて」と題して講演。加藤氏は尼崎市杭瀬に育ち、神戸新聞の記者として臨海部の尼崎大気汚染、国道43号線排ガス等の報道を継続してきた経験を述べ、「まさか尼崎市中心部の住宅密集地に巨大なアスベスト工場があることを市民のほとんどが知らなかった。クボタ旧神崎工場で明るみに出た工場内外の被害。毒性の強い青石綿を8万8,671トン使用。国内最大の量。白石綿はさらに多く14万9千トンを使用。工場の中は充満する粉塵、防御せずに作業。従業員の半分が発症、4分の1が死亡という『死の工場』。工場外への大量拡散につながった」と指摘。「旧神崎工場から同心円状に広がる被害。責任が問われるが、クボタ社長は因果関係を否定し、『ピークは過ぎた』との認識だった」。加藤氏は立命館大学の海外調査に同行し、アメリカ、イタリア、カナダ等の石綿問題を取材。イタリア、カナダの露天掘り石綿鉱山の光景をスライドで報告、「石綿鉱山を起点に、神戸港に荷揚げされ、日通等によって工場に運ばれ、製品となって建設現場に。震災現場で見られたビル解体と大量の瓦礫。傍を通る大量の市民の肺に、髪の毛の5千分の1のアスベスト粉塵(死の棘)が突き刺さり、20年から50年を経て中皮腫や肺がんを発症する、『複合型ストック公害』」と指摘し、阪神淡路大震災に続き東日本大震災の瓦礫処理の状況を見て、国の対応はいつも遅れ、被害を拡大しており、アスベスト問題は、決して過去の問題でなく、現在につなげ、未来の被害を防ぐ抜本対策が求められると、まとめました。
八木和也弁護団長代行が、弁護団体制の変更と、これまでの闘いを振り返り、今後の課題を報告。粕川實則事務局長が労災型控訴審(9月7日)の参加要請と10月末までに大阪高裁に向けて5万署名の取り組みを提起しました。
日本共産党の堀内照文衆議院議員があいさつ。大門みきし参議院議員、宮本たけし、清水ただし衆議院議員のメッセージが紹介されました。

以上

2015年6月27日

神戸新聞・加藤正文論説委員を招いて学習会

クボタショックから10年

あらためて学び、知を力に!  アスベスト被害実態をもっと知ろう
「いのちに突き刺さる」アスベスト被害の悲惨、なお続く深刻なアスベスト被害。

石綿公害は終わっていない。明日の被害を防ぐには、患者を掘り起こし、石綿が舞った過去と現在をつながなければならない。その作業は未来のこの国の姿を映し出す鏡となるはずだ。(著書より)

記念講演 加藤正文氏

(神戸新聞東京支社編集部長・論説委員)

加藤氏の経歴:1964年、西宮市生まれ、尼崎市育ち。大阪市立大学商学部卒業。神戸新聞入社。経済部、北摂総局、阪神総局などに勤務。尼崎公害反対闘争、アスベスト被害の深刻さなどを積極的に報道。2015年4月、著書「死の棘・アスベスト 作家はなぜ死んだのか」(中央公論社)で2015年科学ジャーナリスト賞を受賞。加藤 正文著 中央公論新社 定価1700円(税別)

すべてのアスベスト被害者の救済の道を開くためにも、国・加害企業の法的責任を明確にする闘いを一層強めていくことが求められています。多くの市民のみなさんのご参加を呼び掛けます。参加費は無料です。どなたでも参加できます。

7月12日(日)午後2時から
尼崎市立小田公民館ホール

◇あいさつ 船越正信会長(尼崎医療生協理事長)
◇これまでの闘いとこれからの課題  兵庫尼崎アスベスト訴訟弁護団

以上

2014年6月30日

クボタショックから9年  増え続ける中皮腫・肺がんの被害

2005年6月の、いわゆる「クボタショック」から9年を迎えます。

尼崎市民の中で「中皮腫」(アスベスト以外に原因が考えられない悪性腫瘍の一種)による死亡者が2004年から毎年20人以上にのぼり、2011年には43人、2012年に31人と、全国の都市で最大の被害を数えます。この中皮腫による死亡者数は、尼崎市で亡くなったのみの数で、定年後に故郷に帰って発症して亡くなられた人はカウントされていません。アスベストによる肺がん死亡者数は中皮腫の2倍とされていることからすれば、被害の深刻さは明らかです。 (続きを読む…)

2014年6月1日

尼崎市長に疫学調査と肺がん検診の実施を要求

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会は5月14日、船越正信会長、八木和也弁護団事務局長、粕川實則事務局長が、稲村和美市長らに「尼崎市の責任で、疫学調査を実施し、被害の全容を明らかにすること」、「尼崎市で肺がん検診を復活させるとともに、ハイリスク者に対しては継続して検診を積極的に受診できるシステムを構築する」ことを中心に要請しました。
市は、疫学調査に関しては、環境省への予算要求が2年続けて拒否されているが、専門家と実施に向けて準備していると回答しました。
継続した検診制度に関しては、市は現在の保健所での「リスク調査事業」を拡充させるという姿勢だが、船越会長が「いつまでも調査ではなく、受診医療機関を増やして、継続した検診受診できるシステムの確立が欠かせない」と指摘。市は「読影できる医師が少ない」などと全体に広げることの困難さを強調しましたが、船越会長が「医師会にも読影の勉強会などを要請していきたい」と応じました。環境省は肺がん検診のなかでプラーク等の所見を見つけ、継続したフォローをすることを2015年度予算に盛り込む計画があり、市の「特定健診」に肺がん検診を盛り込むよう要望。市は検討するとしました。
以上

2014年5月20日

尼崎市長へのアスベスト被害対策の申し入れ

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(船越正信会長)は、5月14日、稲村和美・尼崎市長らに「尼崎市の責任で、疫学調査を実施し、被害の全容を明らかにするとともに、尼崎市で肺がん検診を復活させるとともに、ハイリスク者に対しては継続した検診を積極的に受診できるシステムの構築すること」などを中心に要請・懇談しました。「尼崎の会」からは、船越会長をはじめ八木和也弁護団事務局長、粕川實則「会」事務局長。尼崎市側は、稲村市長をはじめ、20人が参加しました。
尼崎市への申し入れの全文は、以下の通りです。 (続きを読む…)

2013年9月26日

尼崎クボタアスベスト訴訟原告の思い (YouTube追加)

2013年5月9日

尼崎アスベスト訴訟(労災型)第18回弁論に30人

尼崎アスベスト訴訟(労災型)第18回弁論レジュメ

2013年5月8日

5月8日に開催された尼崎アスベスト訴訟(労災型)第18回弁論は、神戸地裁204号法廷で開催され、30人の傍聴者が原告を激励しました。裁判長(松井千鶴子・新裁判長)が替わったため、八木弁護団事務局長が、本件裁判の意義について意見陳述しました。また、本上博丈弁護士が、クボタの主張に反論しました。以下、そのレジュメです。 (続きを読む…)

2013年2月14日

船越会長がラジオ関西「医療知ろう!」に出演

ラジオ関西の「寺谷一紀と!い・しょく・じゅう」の2月7日放送の「医療知ろう!」に船越正信会長(尼崎医療生協・理事長)が出演。「尼崎アスベスト公害裁判について」と題して、寺谷キャスターの質問に応えました。

http://www.youtube.com/watch?v=TN6VHGvVWYQ

上記をクリックしていただくと、youtubeでご覧いただけます。

2013年1月29日

「尼崎の会」第8回総会に100人

深刻な被害が継続!

控訴審、労災地裁判決の勝利に全力を

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(船越正信会長)は、1月26日、尼崎市立労働福祉会館小ホールで第8回総会を開催し、約100人が参加しました。 (続きを読む…)

2012年11月30日

船越会長が「兵庫保険医新聞」のインタビューに答える

2012年11月15日付の兵庫県保険医協会の「兵庫保険医新聞」で、同年8月7日の国とクボタの責任を問う尼崎アスベスト訴訟(公害型)神戸地裁判決に関し、同裁判を支援する「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」会長の尼崎医療生協・船越正信理事長が、兵庫県保険医協会尼崎支部・綿谷茂樹副支部長のインタビューに応えた記事が掲載されました。下記のURLでご覧いただけます。

http://www.hhk.jp/hyogo-hokeni-shinbun/backnumber/2012/1115/070200.php

2012年8月23日

MBSラジオ「たね蒔きジャーナル」に原告の山内さん、八木弁護団事務局長が生出演

クボタからのアスベストの飛散を「公害」として初めて認定

しかし、国の責任は不問-神戸地裁判決

クボタ旧神崎工場の周辺で働いていたり、生活していた人の遺族が、国とクボタを相手に起こした尼崎アスベスト訴訟は、先日神戸地裁で判決が言い渡されました。クボタはこれまで、企業の「社会的責任」として、工場労働者や近隣住民らに救済金を支払っていますが、救済ではなく、明確な加害責任を求めて起こされた裁判です。判決は企業責任を初めて認め、アスベストの飛散を「公害」として初めて認定しましたが、工場からの距離によってその判断は分かれ、国の責任については認めませんでした。きょうはスタジオに原告のお一人と弁護士をお招きし、国と企業の責任についてお聴きします。(MBSラジオの番組ホームページから)

 2012年8月20日(月)の「たね蒔きジャーナル」(MBSラジオ・21:00~22:00)に原告の山内康民さんと弁護団事務局長の八木和也弁護士が生出演。水野晶子アナウンサーのインタビューに応えました。

水野晶子アナウンサー

平野幸夫・毎日新聞「ほっと兵庫」編集長

八木和也・兵庫尼崎アスベスト訴訟弁護団事務局長

山内康民・クボタ・アスベスト訴訟原告

以下の記録は、2012年8月20日21:00からの毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」のアスベスト訴訟の話題部分を録音し、「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」の事務局長・粕川實則が記録したものです。従って、文章表現上の責任は粕川にあります。 (続きを読む…)

2012年8月21日

8月20日に、大阪高裁に控訴

 8月7日の神戸地方裁判所の判決を受け、原告と弁護団は、クボタの加害責任を一部認めたものの、クボタのアスベスト飛散範囲を極端に絞り込んだこと、国の責任を不問としたこと等を不服として、大阪高等裁判所に控訴手続きを取りました。

 闘いはこれからも続きます。引き続くご支援をよろしくお願いいたします。

以上

2012年8月17日

原告・弁護団が国会内で報告会

控訴し、引き続きクボタ・国の責任を追及

大手機械メーカー「クボタ」の旧神崎工場(兵庫県尼崎市)がもたらした周辺住民のアスベスト被害について公害として企業責任を初めて認定した8月7日の尼崎アスベスト訴訟神戸地裁判決を受け、同訴訟原告団・弁護団と、アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会は9日、国会内で報告会を開きました。この院内報告会は、田中康夫衆議院議員の援助で開催できたものです。 (続きを読む…)

2012年8月13日

わが国で初めてアスベスト公害の企業責任を認める

クボタと国の責任を問う尼崎アスベスト訴訟

尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺住民に、中皮腫等のアスベスト被害が多発している問題で、加害企業・クボタと規制を怠って被害を拡大した国の責任を問う尼崎アスベスト訴訟は、8月7日、神戸地方裁判所がクボタの責任を認め、損害賠償を命じました。わが国で初めてアスベスト公害の加害責任を認める判決です。 (続きを読む…)

2012年8月11日

8.9 院内報告集会に参加していただいた国会議員のみなさん

  8月9日 院内報告集会にご参加いただいた皆さん(順不同)
1 新党日本 田中康夫 衆議院議員 兵庫8区 本人
2 自民党 佐田玄一郎 衆議院議員 群馬1 本人
3 日本共産党 山下よしき 参議院議員 全国 本人
4 みんなの党 川田龍平 参議院議員 東京 本人
5 新党きづな 渡辺義彦 衆議院議員 近畿B 本人
6 社民党 阿部知子 衆議院議員 南関東B 本人
7 社民党 服部良一 衆議院議員 近畿B 本人
8 日本共産党 市田忠義 参議院議員 全国 秘書
9 日本共産党 穀田恵二 衆議院議員 近畿B 秘書
10 国民の生活 姫井由美子 参議院議員 岡山 秘書
11 無所属 平山泰朗 衆議院議員 東京13 秘書
12 民主党 森山浩行 衆議院議員 大阪16 秘書
13 民主党 工藤仁美 衆議院議員 北海道B 秘書
14 減税日本 佐藤ゆうこ 衆議院議員 愛知1 秘書
15 民主党 松野信夫 参議院議員 熊本 秘書
16 民主党 長尾 敬 衆議院議員 大阪14 秘書
17 民主党 櫛渕万里 衆議院議員 東京23 秘書
18 国民の生活 三宅雪子 衆議院議員 群馬4 秘書
19 民主党 田島一成 衆議院議員 滋賀2 秘書

2012年8月7日

2012年8月7日 神戸地裁判決に対する声明

加害企業・クボタと国の責任を問う、尼崎アスベスト訴訟で、神戸地方裁判所は8月7日、加害企業・クボタの旧神崎工場周辺へのアスベスト飛散を認める判決を下しました。この判決は、クボタ周辺のアスベスト被害が「公害」であることを認定した全国初のものです。

原告団と弁護団、アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会は、同日の判決報告集会で、以下の声明を発表しました。 (続きを読む…)

2012年7月28日

「公正な判決を求める署名」、最終到達は69,996筆

7月27日、締め切り後に各地から寄せられた「公正な判決を求める署名」を神戸地方裁判所第5民事部に988筆分を追加提出。全国各地から寄せられた署名の提出総数は、69,996筆となりました。

ご支援いただいた関係団体や個人のみなさまに、心から感謝申し上げます。

以上

2012年7月20日

「公正な判決を求める」署名、69,008筆を提出

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会は、7月19日、神戸地裁第5民事部に2,930筆の署名を追加(最終)提出しました。累計は69,008筆となりました。

今回の署名は、尼崎医療生協をはじめとする「尼崎の会」に参加する諸団体や個人、協力をお願いした北は北海道から、南は沖縄まで、全国各地から寄せられ、「被害者全員の救済を実現するため、必ず勝って下さい」「泉南アスベスト訴訟の控訴審判決をはね返す、勝利を望みます」など、多くの添え書きがありました。

以上

2012年7月11日

「公正な判決を求める署名」累計で66,078筆提出

7月9日に22,078筆を神戸地裁に追加提出

「公正な判決を求める署名」 累計で 66,078筆

7月9日、「国とクボタの責任を問う尼崎アスベスト訴訟 公正な判決を求める要請署名」22,078筆を、第三弾として神戸地方裁判所第5民事部に提出。累計で66,078筆の提出です。山内康民、保井祥子の両原告とともに、八木和也弁護団事務局長、今西雄介弁護士、粕川實則事務局長、兵庫センターから北島隆さんが提出に同行しました。 (続きを読む…)

2012年6月18日

「公正な判決を求める署名」、44,000筆を提出

6月14日、26,000筆を神戸地裁に追加提出

「公正な判決を求める署名」  累計で44,000筆

2原告と、弁護団、「会」事務局、兵庫センターが参加

6月14日、「国とクボタの責任を問う尼崎アスベスト訴訟 公正な判決を求める要請署名」26,000筆を、第二弾として神戸地方裁判所第5民事部に提出。累計で44,000筆の提出です。山内康民、保井祥子の両原告とともに、八木和也弁護団事務局長、今西雄介弁護士、粕川實則事務局長、井上潔事務局次長、兵庫センターから北島隆さんが提出に同行しました。 (続きを読む…)

2012年5月16日

「公正な判決を求める署名」第1弾として18,000筆を提出

2原告と、弁護団、「会」事務局が神戸地裁に提出

5月15日、「国とクボタの責任を問う尼崎アスベスト訴訟 公正な判決を求める要請署名」18,000筆を、第一弾として神戸地方裁判所第5民事部に提出しました。山内康民、保井祥子の両原告とともに、八木弁護団長、粕川實則事務局長、井上潔事務局次長が提出に同行しました。 (続きを読む…)