2018年3月8日

クボタショックから13年 13回総会を開催

引き続き、国・加害企業の責任の明確化と被害者救済に全力

いわゆる「クボタショック」から13年目を迎え、クボタが認めただけで521人の中皮腫や肺がん等の犠牲が出ている中、「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(船越正信会長)は2月17日、尼崎市立小田公民館で第13回総会を開催、79人が参加しました。
開会に先立ち、冒頭に、アスベストが原因と言われる中皮腫の死亡が40人を超えており、アスベスト被害犠牲者の冥福を祈って全員で黙祷しました。
総会では、船越会長が「環境再生保全機構の認定基準が厳しく、解決困難事例が多くなってきている。国の責任を明確にした制度でなければ、労働者以外の救済の道が閉ざされる。建設アスベスト訴訟の完全勝利を実現し、国の責任を明確にして、環境型の被害者が労災並みの補償が受けられる法改正が必要。引き続き、被害者救済活動を継続し、国・加害企業の責任追及も続けよう」と開会あいさつしました。
来賓あいさつした、働くもののいのちと健康を守る全国センター・アスベスト対策委員の伊藤泰司さんは「泉南のアスベスト国賠訴訟、尼崎のクボタを相手取って闘った裁判は、建設アスベスト訴訟に引き継がれ、国の責任は7回連続で認められ、建材メーカーの責任範囲も広がってきている。今年こそ『解決の年』にするため、すべてのアスベスト被害者の救済と被害根絶のために力を合わせよう」と訴えました。また、庄本悦子兵庫県議会議員は「共産党地方議員団も被害者救済・検診制度充実に全力を挙げる」とあいさつしました。
顧問弁護団の和田信也弁護士が、アスベスト被害者救済の解決困難事例を具体的に紹介し、菊田大介弁護士が建設アスベスト訴訟が7回連続で国の責任を認めており、連帯して国の責任を明確にする闘いの重要性を強調しました。
2017年の活動のまとめと今後の運動方針を提案した粕川實則事務局長は、「中皮腫の死亡者の割合は、全国的には10万人に1人、尼崎市では1万人に1人と10倍のハイリスク。クボタショックの翌年につくられた『石綿健康被害救済法』は国が責任を認めた賠償制度ではなく、給付金も極めて低く、申請に対する認定率も低水準。『制度はつくったが、救済はしない』ものになっている。アスベスト被害の風化を許さず、深刻な被害実態を全国に発信するとともに、各地で学習会を開催しよう」と呼びかけ、全員一致で確認しました。

<総会に寄せられたメッセージ>  働くもののいのちと健康を守る全国センター、兵庫県保険医協会、堀内照文前衆議院議員、市田忠義参議院議員、高橋千鶴子衆議院議員

以上

2018年2月18日

第13回 総会議案

2017年度のまとめ

昨年の総会で確認した「2017年度の重点課題」に沿って、まとめます。

(1)引き続き、被害者に寄り添い、救済に全力をつくす

2017年度の新規相談件数は7件(2016年度と同数)でした。その多くはクボタ旧神崎工場が操業していた小田地域に居住していたか、通学・通勤をしていた人たちです。
相談に繋がる機会は、「尼崎の会」構成団体や会員の紹介、解決した遺族の紹介、「尼崎の会」のホームページを見て、などです。
2006年の石綿救済法施行当時は、多くの場合、環境再生保全機構に認定申請すれば約2カ月で認定結果が出ていましたが、今日では審査に3、4カ月、半年以上という時間がかかり、生存中に認定決定がされることは稀になってきました。
それでも「尼崎の会」は、被害者遺族に寄り添い、解決まで全力をつくす努力を続けています。
国は、「環境再生保全機構」への申請の「時効」をなくす判断をしましたが、たとえ中皮腫で死亡しても、病理組織検査など医学的な確定診断が求められ、肺がんに至っては、死亡後に数年するとX線フィルム、CT画像等が処分され、医学的資料が整わず、申請すらできないケース、申請しても審査にたどり着かないケースもあります。統計上は「取り下げ」と仕訳されます。
いわゆる「クボタショック」の翌年(2006年6月)に、国がつくった「石綿健康被害救済法」は、国が責任を認めた賠償制度でなく、責任を曖昧にした「救済」法で、死亡時の支給額は葬祭料込みで300万円足らずの低水準に抑えられており、申請に対する認定率は、中皮腫でも83.4%(昨年は85.4%)、肺がんでは50.2%(昨年は48.6%)、全体でも73.2%(昨年は74.5%)=2017年10月31日現在=と低い水準となっています。認定基準が厳しすぎるからです。「クボタショック」直後に環境大臣が「隙間のない救済」を約束していましたが、「制度はつくったが完全救済はしない」というものです。

(2)国・加害企業の責任を問い、完全救済をめざす

私たちの運動のスタートが、アスベスト被害者の掘り起しと救済、有効な検診制度の確立、そして、国が規制を怠った(むしろ、積極的にアスベスト使用を奨励した)ことによる被害の拡大の責任、クボタが製造工程においてアスベストを有害であることを認識しながら工場周辺に撒き散らかせた責任を問うことからでした。クボタ旧神崎工場を中心とした小田地域に被 害が集中し、今後も増え続ける懸念があったからです。
現に、いわゆる「クボタショック」から12年が経過し、13年目を迎えようとしています。昨年6月末段階でクボタが明らかにした、クボタ旧神崎工場周辺住民のアスベスト被害者に対する「救済金」の支払いは309人に及び、クボタ労働者に労災上乗せ補償をした212人とあわせて、521人が犠牲となっています。この傾向は、今後も続くと思われます。
最高裁で加害責任が明確になったにも関わらず、クボタから、いまだに山内さんへの謝罪はありません。もっとも、クボタは環境型の裁判を通じて「50年の経過後に『排出行為に無過失責任』を負わせるのは、経済活動の自由及び財産権に対する侵害で許されない」と主張していましたから、謝罪する意思はなく、「いのちを金で買う」のがクボタの姿勢でしょう。
クボタは、環境再生保全機構の「認定」を前提に、「救済金として、最高額4,600万円、最低額2,500万円をお支払い致します」として、加害責任を曖昧にしたまま「救済金」を支払っています。しかし、機構の「認定」被害者全員に支給しているわけではなく、支払いを拒否した事例もあります。
クボタは、資本金841億円、総資産は2兆7,446億円、2017年12月期の営業利益は1,441億円を超える日本を代表する大企業の一つです。
クボタは、人口密集地の旧神崎工場で1954(昭和29)年から95(平成7)年までの41年間にわたって23万トン(中皮腫を発症するリスクが500倍とされる青石綿8.8万トンを含む)を超える大量のアスベストを使用し、石綿セメント管や建材を製造してきました。そして、製造工程から発生したアスベスト粉じんを工場周辺に撒き散らしてきたのです。クボタ旧神崎工場周辺のアスベスト被害者は、アジア最大の規模となっています。この深刻な犠牲の上に、今日のクボタがあるのです。
社会的影響力をもつクボタは、加害責任を真摯に認め、被害者全員に、正式に謝罪すべきです。

建設アスベスト訴訟、国を相手に7連勝。建材メーカーの責任も認める

2017年10月24日の横浜地裁判決、同月27日の東京高裁判決は、いずれも建設作業労働者の肺がん、中皮腫などのアスベスト被害をめぐって国と建材メーカーの責任を真正面から断罪し、賠償責任を命じました。国に対しては7連勝です。
このダブル判決では、建材メーカーすべてに、重大な疾病罹患の危険性と、防塵マスク着用の必要性を警告すべき義務に違反した責任を認め、最大職種で全体の半数を占める大工についてメーカーに賠償を命じ、「労働者に当たらない」として国による救済を拒否されていた一人親方についても、多数の方でメーカーに賠償を命じたのです。
これによって、一人親方、零細事業主を含む全ての建設作業従事者の被害者を対象に、国とメーカー全体に負担を求めた基金により、裁判で認められるレベルの補償を行う基金制度の構築が可能な状況となりました。まさに、国と建材メーカーの決断が迫られるところとなっています。
石綿救済法の抜本的な改善とあわせて、今こそ「政治の出番」です。

(3)アスベスト被害の風化を許さず、被害実態を全国に発信する

2017年度、「尼崎の会」のニュース「アスベスト被害からいのちを守る」をNo.41号からNo.45号まで、5回発行しました。
私たちは、被害者からの相談のたびに、職歴や居住歴、家族構成などを可能な限り詳細に聞き、家族全員(独立して生家から離れた家族も含めて)のアスベスト健診を勧めています。
アスベストによる疾患は、アスベストを吸い込んで20~50年経過して発症します。「1回検診を受けて異常がなかったから大丈夫」ではありません。前回の検診で全く異常がなくても、数ヶ月後には中皮腫が発症したり、片肺全体にがんを発症したという事例もあります。
「尼崎の会」として、記事を投稿し、「しんぶん赤旗」3月23日付で「深刻な明日ネスト被害 クボタの犠牲者500人突破」が掲載、「兵庫民報」6月25日付で「尼崎—2015年は中皮腫死亡41人、全国の10倍以上のハイリスク」が掲載され、また、民主団体や運動団体でも被害の深刻さと継続した検診受診の重要性などを発信し続けました。
「尼崎の会」参加団体も、全国的な会議や交流会でアスベスト被害の深刻さと今なお続く被害の実態を訴え、また、大阪、京都建設アスベスト訴訟の傍聴支援も続けるなど、全国各地の運動と連携しました。

(4)国・市の責任で、疫学調査と、継続した検診が受けられる仕組みづくりーーー尼崎の中皮腫発症は全国平均の10倍以上

2017年2月6日に、尼崎市は「平成27年 人口動態統計の概要」を発表しました。これによると2015年の中皮腫による死亡は41人(男性26人、女性15人)。次ページのグラフのように、増加傾向は加速しています。全国的には約1,400人が中皮腫で死亡しており、10万人に1人の割合、尼崎は1万人に1人と10倍以上の深刻さです。
本来は国がやるべき施策ですが、自治体にも憲法25条2項による責務があるのは当然のことです。
「尼崎の会」は、かねてから、尼崎市や尼崎市教育委員会に対して、クボタ周辺の学校卒業生に対してアスベスト検診(リスク調査事業、現在は「石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査」)の個別周知を徹底すべきことを提案してきましたが、「市報でリスク調査や検診の案内をしている。個別周知は財政的な負担から困難」、「個人情報保護法があり、できない」、堀内照文衆議院議員(当時)が2016年12月7日に「卒業生名簿を持っている教育委員会が検診受診奨励を行う通知を行った場合、その費用を環境省が負担することは可能」(環境省石綿健康管理対策室主査)との答弁を引き出したことは、尼崎市教育委員会にも伝えてきましたが、10月の市議会では、「中学校には名簿がない」と答弁。「生徒の命や健康を守ることは、教育委員会として、何よりも優先させなければならない責任と考える。どのような方策を考えておられるのか」と、尼崎市や尼崎市教育委員会に申し入れ、2017年11月22日、意見交換を行いました。
尼崎市からは尼崎市教育委員会事務局学校運営部学校保健課長、尼崎市健康福祉局保健部疾病対策課長らが対応。
「尼崎の会」から、被害の深刻さを改めて報告するとともに、「超ハイリスク地域の小中学校卒業生に対するアスベスト健診の個別周知の徹底について、教育委員会は、『個別周知は財政的負担から困難』、『個人情報保護法があり、できない』としてきた。しかし、個人情報保護法第16条で、①人の生命、身体又は財産の保護のために必要な場合、②公衆衛生の向上又は児童の健全な育成の推進のために必要な場合、は同法の適用除外となっている。堀内照文衆議院議員に対して2016年12月7日に「卒業生名簿を持っている教育委員会が検診受診奨励を行う通知を行った場合、その費用を環境省が負担することは可能」(環境省石綿健康管理対策室主査)との答弁を引き出したことは、尼崎市教育委員会にも伝わっている。しかし、今日に至って、『名簿がない』と市議会で答弁されたと聞く。真意を聞きたい」と対応を求めました。
市教委、健康福祉局は「深刻さの実態はよくわかるし、個別周知の重要性も理解できる。市教委としても、小田南中学校などに直接出向き、卒業生名簿の把握に努めたが、『卒業後20年を超える名簿については処分する』ことになっており、台帳には名前だけしか残っていない。同窓会名簿は作成されていない」と答え、その後の意見交換を経て、「高校には名簿があるかも知れない。市立の高校もある。県教委と相談して、高校卒業生に個別周知できるよう、検討してみる」ことになりました。
また、尼崎市健康福祉局によれば、大阪大学に依頼しているアスベスト被害の「疫学調査」は、2017年度内にはできるとのことです。
憲法25条は、①すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。②国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないと、国民の生存権の権利と、国(地方自治体)の責任を定めています。市民の「公衆衛生の向上及び増進」は尼崎市の責任です。「個人情報保護法」を口実に、ハイリスクの市民を放置することは許せません。引き続き、各政党や市議会会派への要請を行うとともに、共産党市議団、国会議員団とも連携し、個別に周知徹底させるため、対市交渉を続けます。

2018年度の重点課題

(1)引き続き、被害者に寄り添い、救済に全力をつくす

いわゆるクボタショックの翌年に、アスベスト新法(石綿救済法)が「施行」され、クボタが「救済金」制度を発表し、「アスベスト被害者はみんな救済される」との誤解が広がっています。たとえ「中皮腫」、「アスベストによる肺がん」と診断され、環境再生保全機構に認定申請しても、認定されるのは7割に過ぎません。
事務所では、基本的に常駐体制を取っています。事務局員が事務所に詰め、相談にのっています。新規相談はもとより、これまで寄せられた相談者のフォローなど、引き続き、被害者に寄り添い、申請から認定に至るまで、被害者とその家族とともに、あきらめずに救済に全力を尽くします。

(2)国・加害企業の責任を問い、完全救済をめざす

クボタをはじめとする加害企業、アスベストの使用を後押しし、健康への有害性がわかっていてもアスベストの使用を放置してきた国の責任を明確にさせることなしに、アスベスト被害者の真の救済はありません。
国は、泉南アスベスト国賠訴訟で責任が認定(確定)されても、大阪や京都の建設アスベスト訴訟で国の責任が断罪されても、石綿救済法を「責任の有無を問わずに救済措置を実施する性格」と位置づけています。クボタも、山内さんへの賠償責任が最高裁で決定されても、いまだに謝罪はありません。
国の責任を明確にすれば、「石綿救済法」を抜本的に改善(指定疾病の拡大、認定基準の緩和、労災並みの補償など)させ、被害者の完全救済、ハイリスク者の健康管理を国の責任で行わせることが可能となります。加害企業の責任を明確にすることで、石綿救済法の「救済金」大幅増額、健康管理の財源を、加害企業による「特別拠出金」を増加させることができます。
全国の仲間と、継続した国・加害企業の責任追及に取り組みます。

(3)アスベスト被害の風化を許さず、被害実態を全国に発信する

アジア最大のアスベスト被害を出しているクボタ旧神崎工場。2028年をピークに被害の拡大が見込まれています。ハイリスクの街・尼崎で育ち、働いた人たちが、定年退職後の帰郷や転勤などで全国に散らばっています。単位労働組合や労働組合全国組織の中で、退職組合員等のその後の健康管理(検診)、アスベスト被害者の掘り起こし、全国規模での相談体制の確立のための交流が必要と痛感します。尼崎からあらゆる機会を利用して、被害の実態を発信します。
深刻なアスベスト被害は、これからも続きます。「クボタショック」の震源地・尼崎で、アスベスト問題を「風化」させないためには、学ぶことが必要です。各地で学習会を開催し、問題を共有しましょう。「会」が講師を引き受けます。
いのちと健康を守る全国センターなどの全国的なネットワーク・連携がどうしても必要です。医師・弁護士等の専門家との連携をより強固なものにしていきます。

(4)国・市の責任で、疫学調査を急ぎ、継続した検診が受けられる仕組みづくり

私たちが早くから求めてきたアスベスト被害者の疫学調査については、大阪大学が文科省の助成を受けて2015年度から17年度までの3年間の調査をスタートさせました。2017年度内には完成する見込みです。
私たちは、尼崎市に対して、ハイリスク地域に住んでいたり、通園、通学していた住民・元住民を全員に尼崎市独自の「健康管理手帳」を発行するなど、経年的な健康管理が確実にできるような仕組みをつくることを求めてきました。
2016年に尼崎市は、リスク調査事業に指定されていた鳥栖市、奈良県、横浜市、羽島市、北九州市と連名で、環境省に対して「石綿ばく露の可能性がある者の健康管理についての要望」を提出しました。このなかで、継続した検診が受けられる「恒久的な健康管理システムの創設」を求めています。
国が「責任」を認めていない現状では、実現は容易ではありません。しかし、私たちの粘り強い運動もあって、深刻な被害が出ている自治体がこのような「要望」を提出したことは、大きな励みとなります。
引き続き、ハイリスク者の経年的な健康管理制度の確立を求めます。
今、安倍政権の下で、司法(裁判所)が国民の命や権利を守る立場でしっかり審議されているのか極めて疑問です。従って、今後も裁判闘争を続けると同時に、市政、県政、国政で、アスベスト被害者の真の救済、今後の検診や健康管理に全力を挙げる勢力を前進させる闘いも重要であり、ともに力を尽くしましょう。

以上

2018年1月20日

2018年2月17日に、第13回総会

2005年6月29日の、クボタ旧神崎工場周辺住民を中心にアスベストによる健康被害が広がっていることが報道された、いわゆる「クボタショック」から13年目を迎えます。
アスベストによる被害は拡大の一途をたどっており、厚労省が発表した中皮腫死亡者数は年間1,400人にものぼり、尼崎市における中皮腫死亡者は、毎年30~40人と、全国的に突出した異常な犠牲者を数えます。尼崎では10倍以上のリスクです。
特に、昨年6月末現在でクボタが明らかにした旧神崎工場周辺のアスベスト被害者(石綿肺、中皮腫、肺がんなど)に対する「救済金」の支払いは309人に及ぶなど、アジア最大の被害地域となっています。クボタの労働者の被害と合わせると、521人に達しています。
今なお被害者からの相談は続いており、アスベストを吸い込んで発症するまで20~50年の潜伏期間があることを考慮すれば、被害の本格的な発症はこれからといえます。
今回の総会では、兵庫尼崎アスベスト弁護団の弁護士から、建設アスベスト訴訟で国や建材メーカーの責任を問う判決が出されるなど、アスベスト被害をめぐる情勢が変化してきており、全国的なアスベスト被害者救済の闘いについて、総会で情勢を共有したいと考えています。
1年間の活動を振り返り、今後1年間の運動方針を確認します。多数のご参加をお願い致します。

と き 2018年2月17日(土) 午後2時~

ところ 尼崎市立 小田公民館 大ホール

① 船越会長あいさつ
② アスベスト被害対策をめぐる情勢の変化(兵庫尼崎アスベスト弁護団)
③ 一年間のまとめと運動方針の確認
④ 決算、予算の確認
⑤ 新役員体制の選任
*JR尼崎駅北側、ホテル・ホップインアミングの東側。キューズモール尼崎の駐車場が便利です

2016年4月1日

5月26日に、労災型・尼崎アスベスト訴訟の大阪高裁判決

山本隆彦さん、藤原信之さんの遺族が、加害企業・クボタとアスベストの規制を怠った国の責任認めるように訴えた大阪高裁での裁判は、2月15日に結審しました。
この労災型アスベスト訴訟控訴の結審で、原告弁護団は、労働者の生命よりも産業活動を優先させた神戸地裁判決を厳しく批判し、1月22日の大阪建設アスベスト訴訟大阪地裁判決、同22日の京都建設アスベスト訴訟京都地裁判決が、双方とも国の責任を認めていることにふれ、「加害企業が利益追求のために安全策をとらず、そのしわ寄せが労働者の命に及んだこと、国の不作為が被害を拡大させた事実を真摯に受け止め、経済活動を優先させるのか、人命・健康を優先させるのかという価値判断を伴う重要な事件であることを認識の上、公正な判断を」と訴えました。
いよいよ大阪高裁で5月26日午後1時20分に判決が言い渡されます。
労災型の尼崎アスベスト訴訟判決を、これまでの運動の総仕上げと位置づけ、大法廷を埋めつくしましょう。多くのみなさんの参加をお願いします。

集合時間  5月26日(木) 12時30~
集合場所  大阪高等裁判所 南の広場(大阪高裁の真南)

判決後の報告集会は、大阪市中央公会堂・小集会室で開催します。こちらへの参加もよろしくお願いいたします。

2016年3月1日

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会 第11回総会のご案内

2005年6月29日の、いわゆる「クボタショック」から11年目を迎えます。
労災型の神戸地裁判決は、労働者の生命よりも産業を優先する極めて不当なもので、直ちに大阪高裁に控訴し、闘いを継続してきました。2016年2月15日に結審となり、いよいよ5月26日に判決が言い渡されることになりました。
アスベストによる被害は拡大の一途をたどっており、厚労省が発表した中皮腫死亡者数は年間1,400人にものぼり、尼崎市における中皮腫死亡者は、毎年30~40人と、全国的に突出した異常な犠牲者を数えます。全国的には10万人1人、尼崎では1万人に1人、10倍のリスクです。アスベストを吸い込んで発症するまで20~50年の潜伏期間があることを考慮すれば、被害の本格的な発症はこれからといえます。
この1年間の闘いを振り返り、今後1年間の運動方針を確認する総会を下記の日程で開催します。多数のご参加をお願い致します。

2016年4月2日(土) 午後2時~
尼崎市立 小田公民館 大ホール

① 尼崎アスベスト訴訟(労災型) 到達点と今後の展望・課題
② 原告の訴え
③ 一年間のまとめと運動方針の確認
④ 決算、予算の確認
⑤ 新役員体制の選任

*JR尼崎駅北側、ホテル・ホップインアミングの東側、キューズモール尼崎の駐車場が便利です

2015年12月8日

12月4日 労災型・大阪高裁第2回弁論を85人が傍聴 

弁護団、国・クボタを免責する地裁判決の誤りを指摘

国とクボタの加害責任を問う労災型の尼崎アスベスト訴訟は4日、大阪高裁202号大法廷で第2回弁論が行われ、原告弁護団が加害企業を免責した神戸地裁判決の誤りを厳しく指摘しました。
当日は、木枯らしが吹き荒れる寒い天候でしたが、85人が傍聴し、原告の藤原ノリエさん、山本美智子さんを激励しました。
弁護団は、神戸地裁判決は「予見可能性」があるというためには①抽象的な危惧では足りない、②アスベストに曝露した水準ごとの健康被害の医学的知見の確立が必要、としていますが、これまでの確定判例では「抽象的危険ないし抽象的危惧があれば予見可能性がある」とされていると指摘。「地裁判決は、人の命や健康を犠牲にしてでも企業の制約なき利潤追求を優先するとうい倒錯した価値判断と言わざるを得ない。国の責任についても『速やかに、技術の進歩や最新の医学的知見等に適合したものに改正すべく、適時にかつ適切に行使されるべき』(筑豊じん肺事件、最高裁平成16年4月27日判決)とあるように、規制のあり方は高度化していくというのが最高裁判例の確立した考え方だ」と主張しました。 (続きを読む…)

2015年12月5日

労災型・大阪高裁に11,450筆を提出

労働者のいのちと健康を尊重する公平、公正な判決を求めます 署名

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会は、4日、11月末までに寄せられた「労働者のいのちと健康を尊重する公平、公正な判決を求めます」署名11,450筆を第一弾として大阪高裁第一民事部E係に、粕川實則事務局長が提出しました。
今回の署名は、第一回弁論が「結審」となる心配の中で取り組んできましたが、弁論が継続される見込みであり、引き続く署名の取り組みをお願いいたします。

以上

2015年11月20日

11月17日 クボタ本社前要請行動に75人

クボタは、加害責任を認め謝罪せよ!

クボタの発表(本年9月末現在)によれば、兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺住民279人が、中皮腫やアスベスト関連疾患に罹患し、死亡・闘病という甚大な被害を出しています。クボタ労働者の犠牲者も195人。あわせて474人が犠牲となり、今も増え続けています。医学的な資料が整わず泣き寝入りした方は、想像もつかない数と思われます。
最高裁決定によって、クボタが同工場周辺住民に中皮腫など死に至る深刻な健康被害をもたらしていたことが法的に確定。クボタは賠償金を振り込みました。しかし、最高裁決定から9ヶ月経っても、被害者に対する直接の謝罪すらありません。「いのちを金で買うのがクボタの姿勢か」と指摘されています。
「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(以下、尼崎の会)は11月17日、クボタ本社(大阪市浪速区)正面玄関前で「人口密集地の旧神崎工場で1954年から95年までの41年間にわたって23万トン(中皮腫を発症するリスクが500倍とされる青石綿8.8万トンを含む)を超える大量のアスベストを使用し、石綿セメント管や建材を製造し、製造工程から発生したアスベスト粉じんを工場周辺に撒き散らしてきた。クボタ旧神崎工場周辺のアスベスト被害者は、アジア最大の規模となっています。この深刻な犠牲の上に、今日のクボタがある」と指摘。被害者への直接の謝罪を求めました。この行動には、雨にもかかわらず、75人が参加し、通行人や北隣する大型電器ショップの買い物客にビラを配布しました。
被害者遺族の山内康民さん、徳田稔尼崎市議、尼崎医療生協の小林健一さん、尼崎の会の粕川實則事務局長らがリレートークし、クボタの姿勢を糺しました。

以上

2015年11月17日

クボタは、加害責任を認め、謝罪せよ!(クボタ本社前配布ビラ)

クボタは、加害責任を認め、謝罪せよ!

「50年の経過後に『排出行為に無過失責任』を負わせるのは、経済活動の自由及び財産権に対する侵害で許されない」(裁判におけるクボタの主張)

裁判で加害責任を断罪されても、遺族に謝罪しないクボタ社長

クボタの発表(本年9月末現在)によれば、兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場周辺住民279人が、中皮腫やアスベスト関連疾患に罹患し、死亡・闘病という甚大な被害を出しています。クボタ労働者の犠牲者も195人。あわせて474人が犠牲となり、今も増え続けています。医学的な資料が整わず泣き寝入りした方は、想像もつかない数と思われます。
最高裁判所第三小法廷は、本年2月17日付けで大阪高等裁判所の判決を支持し、クボタの加害責任が確定しました。
クボタは、2005年6月の「クボタショック」以降、自らが使用し続けてきたアスベストとの因果関係は明らかでないとして、法的責任を否定し続けてきました。世論に押されて、クボタは、2006年4月の「救済金」の支払い制度をつくりましたが、「旧神崎工場の近くにお住まいの方に影響を及ぼした可能性は否定できない」と、責任を曖昧にしたままです。一方、裁判では一転して「早くから自動化・密閉化をしており、アスベストの飛散はない」と、最後まで責任を完全否定し続けたのです。 (続きを読む…)

2015年2月20日

御支援に感謝。公害型・最高裁向けの署名は、終了しました

支援者、支援団体のみなさん

最高裁判所第三小法廷は、尼崎アスベスト訴訟の上告受理申立に対して、2月17日付で、不受理と決定し、あわせて被告・クボタの上告も棄却しました。
これにより、昨年3月6日に言い渡された大阪高裁の判決が確定しました。2遺族の原告のうち1遺族に対しては損害賠償を命ずる一方、もう1遺族に対してはクボタの責任が否定されました。国の責任については不問とされました。
この最高裁決定をふまえ、弁護団、「尼崎の会」は声明を発表しました。
この公害型のアスベスト訴訟では、神戸地裁段階から多くの個人、団体のみなさまから御支援をいただき、運動を支えていただきました。心から感謝申し上げます。
神戸地裁の判決に向けての署名は、69,966筆
大阪高裁判決に向けての署名は、97,086筆
最高裁の公正な審理を求める署名は、目標としていた3万を超えました。しかし、突然の今回の決定で、昨年12月24日に提出できたのは、17,806筆でした。
今週、弁護団が最高裁の担当書記官と面談する際に寄せられた署名すべてを提出する予定でしたが、残念ながらかないませんでした。
声明にもある通り、引き続き被害者の救済活動に全力を挙げて取り組む決意です。今後ともご支援をお願いいたします。

以上

2015年2月16日

第10回総会と労災型判決前決起集会の開催について

労災型・判決前決起集会と第10回総会 開催のご案内

2005年6月29日の、いわゆる「クボタショック」から10年目を迎えます。
今年は、クボタと国の責任を問う公害型裁判の上告審が最高裁判所で審理中であり、また、労災型の神戸地裁での闘いも、いよいよ3月23日に判決となりました。
さて、アスベストによる被害は拡大の一途をたどっており、厚労省が発表した中皮腫死亡者数は年間1,400人にものぼり、尼崎市における中皮腫死亡者は、毎年30~40人と、全国的に突出した異常な犠牲者を数えます。全国的には10万人1人、尼崎では1万人に1人、10倍のリスクです。
アスベストを吸い込んで発症するまで20~50年の潜伏期間があることを考慮すれば、被害の本格的な発症はこれからといえます。アスベストから市民の健康を守る砦としての役割が求められています。
今後1年間の運動方針を確認する総会を下記の日程で開催します。多数のご参加をお願い致します。

と き  2015年3月14日(土)午後2時~

ところ  尼崎市立中央公民館 ホール

① 尼崎アスベスト訴訟 到達点と今後の展望・課題
② 被害者・家族の会、原告からの訴え
③ 一年間のまとめと運動方針の確認
④ 決算、予算の確認
⑤ 新役員体制の選任

*最寄りのバス停は、西難波北か橘公園前。車でお越しの方は、 尼崎市役所南の駐車場が便利です。

以上

 

2014年9月5日

9月30日の労災型判決が延期ー判決日は未定

9月30日に予定されていた、労災型の尼崎アスベスト訴訟・神戸地裁判決が延期となりました。
被告・国が8月29日に神戸地裁に対して「判決の延期」を申し入れ、同日、地裁が原告側弁護団に意見を求めてきました。弁護団は「延期せず、当初予定通り判決を」と地裁に返事をしていました。
ところが、9月5日、地裁が職権で「9月30日の判決期日を取り消し、追って指定する」と、弁護団に連絡をしてきました。詳細は、後日ニュースで報告する予定です。
したがって、当日の傍聴支援、報告集会は中止とし、判決日が確定した段階であらためてお知らせします。
泉南アスベスト訴訟の最高裁判決が10月9日に予定されており、神戸地裁は最高裁判決を参考にすると思われます。また、9月17日に判決言い渡しが決まっていた福岡地裁の九州建設アスベスト訴訟の判決も延期となっています。

2014年8月30日

尼崎アスベスト訴訟(労災型)判決前決起集会に72人

アスベストによる肺がんで亡くなった2遺族が5年前に提訴した、国と加害企業・クボタの責任を問う労災型の裁判は、9月30日に神戸地裁で判決を迎えます。約1ヶ月を前に、支援団体「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」は8月28日、判決前決起集会を尼崎市中小企業センターで開催し、会場を埋めつくす72人が参加しました。 (続きを読む…)

2014年3月27日

尼崎アスベスト訴訟(労災型)が結審、判決は9月30日

尼崎アスベスト訴訟の労災型は、3月26日、神戸地裁で22回の弁論が開催され、この日で結審し、9月30日に判決と決まりました。大法廷で開かれた弁論を、90人の支援者が傍聴しました。 (続きを読む…)

2014年3月12日

労災型  神戸地裁で第22回弁論(結審)

3月26日(水)

第22回最終弁論(結審)

13:30から、神戸地方裁判所101号法廷(大法廷)

13:00 JR神戸駅北側・湊川神社前集合

報告集会は、神戸市立総合福祉センター

いよいよ、尼崎アスベスト訴訟(労災型)の裁判は、最終局面。26日に結審を迎えます。神戸地裁で一番大きな法廷、101号法廷で、弁護団が最終弁論をします。傍聴席を埋めつくしましょう。
以上

 

2014年2月7日

大阪高裁に署名1,403筆を追加提出。最終累計は97,086筆

2月7日、「いのちと健康を尊重する 公平、公正な判決を求める署名」1,403筆を大阪高裁に追加提出しました。累計の最終到達は97,086筆となりました。ご協力いただいた全国の関係諸団体、個人の皆様のお力添えに、心から感謝申し上げます。

2013年12月27日

「尼崎の会」第9回総会 開催のご案内

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会

第9回総会の開催について

と き  2014年1月25日(土) 午後2時~5時

ところ  旧尼崎市立労働福祉会館 3階中ホール

「クボタショック」から9年目を迎えます。クボタと国の責任を問う裁判を提訴して6年。公害型は控訴審が大阪高裁で2013年10月に結審し、いよいよ3月6日に判決を迎えます。

10万を目標に取り組んだ「いのちと健康を尊重する公平、公正な判決を求める署名」は、12月25日、累計で93,540筆を大阪高裁の小島浩裁判長に届けました。

2013年12月10日に厚労省が発表した、労災や公害によるアスベスト被害者は11,332人。公式に認定されただけで1万人を超えました。尼崎市における中皮腫死亡者は、毎年20数人だったものが、2011年には43人、12年には31人と、全国的に突出した異常な犠牲者を数えます。

2014年、尼崎アスベスト訴訟(公害型)の控訴審判決は3月6日、大阪高裁で出されます。労災型は、神戸地裁で3月26日に結審を迎え、判決日が決まります。

12月25日の泉南アスベスト第二陣高裁判決は、「悪魔の判決」といわれた一陣の控訴審判決を覆し、原告が完全勝利しました。大きな前進です。加害企業・クボタと国の責任を明確にさせるまで、闘い続けます。これからが勝負です。総会に多数ご参加いただきますようご案内します。

以上


高裁宛の公正な裁判要請の署名のお願いです。ご協力お願いします。

 

公正な判決を求める署名にご協力を! 公正な判決を求める要請署名用紙のダウンロード

2013年1月29日

「尼崎の会」第8回総会に100人

深刻な被害が継続!

控訴審、労災地裁判決の勝利に全力を

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(船越正信会長)は、1月26日、尼崎市立労働福祉会館小ホールで第8回総会を開催し、約100人が参加しました。 (続きを読む…)

2011年11月10日

2012年度の役員体制について

 

   第7回総会・役員体制

 
      2011年11月5日
      アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会 (続きを読む…)

2011年2月1日

尼崎の会とは

「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」とは

2005年6月29日の、いわゆる「クボタショック」報道に尼崎医療生協理事長の船越正信医師らが非常な危機感を持ち、大勢の罹患者発生を懸念、医療生協を先頭に相談や救済活動を始めました。小田地域を中心とした訪問調査活動、アスベスト検診、被害者の掘り起こし等々の取り組みを長期間にわたる行う必要性から、運動母体・「アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会」(以下、「尼崎の会」といいます)を、同年12月に関係団体で立ち上げたものです。

アスベスト(石綿)の危険性を知りながら、アスベスト使用を続けた加害企業、危険性を知りながら使用の規制しなかった国の責任を追及し、相談活動を強めながら、真の被害者救済を実現する活動をすすめています。2006年3月27日施行の「石綿被害救済法」や労働者災害補償保険法による被害者救済制度は、きわめて不十分なものです。

これは、加害企業、規制を怠ってきた国の責任が明確になっていないからと我々は考えています。

アスベスト被害者の相談活動を継続

「尼崎の会」は事務所をJR尼崎駅近くに置き、アスベスト被害者の相談を受けています。相談内容は医療、法律、労働災害等問題によっては、医師や弁護士と連携して解決にあたっています。

年に2回程度、小田地区を中心に、公民館、地区会館で医療機関関係者や弁護士、労災問題の専門家による「相談会」を開催しています。また、尼崎市長洲中通に2005年に開設した「尼崎の会」事務所で、随時、相談に対応しています。お気軽にご相談下さい(秘密厳守)。

「尼崎の会」が取り組んでいる二つの裁判

加害企業であるクボタと国の責任を明確にさせる2つの裁判を取り組んでいます。

1つは、「環境型」裁判です。JR尼崎駅付近の人口密集地で大量のアスベストを使用して石綿管や建材を製造したクボタが、長期間にわたり大量のアスベストを工場周辺に飛散させ、甚大な被害を発生させた責任を問うものです。

もう1つは、クボタ構内でアスベスト等の運搬を行い、アスベスト疾患で亡くなった遺族がクボタと国の責任を問い、もう一人が国の規制責任を問う「労災型」の裁判です。

巷間伝えられる「クボタは謝っている」はこの裁判を通じて、全く嘘であることがわかりました。クボタは「アスベストを工場の外に飛散させていない」「飛散させていたとしても被害を及ぼすようなものでない」と因果関係を完全に否定しています。

一方、国は、「アスベスト粉じんの周辺住民に及ぼす危険の知見はなかった(危険は知らなかった)、規制権限の根拠法がなかった」等、一切責任を認めようとしていません。

深刻な被害の発症はこれから(決して過去の問題ではない)

アスベストによる中皮腫や肺がんが発症するのは、アスベストを吸い込んで20~50年が経過してからです(「尼崎の会」の相談では、60年が経過して発症したケースもあります)。

アスベスト被害者の今後の発症予測数は、18年後の2028年(平成40年)には9万名を超えるとしています。「10万人を超える被害」との研究もあります。この発症予測数は、我が国の公害・薬害史上甚大な被害として知られている水俣病の推定患者総数3万人、薬害スモンの確認された患者総数が11,127名と言われていることなどと比べるとそれらの数倍にも及ぶアスベスト粉じんによる健康被害がいかに広汎かつ深刻なものであるか理解できるでしょう。

有効な検診制度の確立を求めています

超ハイリスク地域に住む(住んでいた)市民は、1回のレントゲン検査で「異常がなかったから安心」でないのがアスベスト健康被害の特徴です。毎年1回は、アスベスト検診を受けましょう。尼崎市は保健所で「石綿のばく露による健康リスク評価に関する調査」を実施していますが、登録して毎年検査を受けている市民は300人を少し超える程度です。過去に尼崎市に住んでいた多くの人たちの検診制度もありません。国が責任を認めていないからです。私たちは、全国どこでも、国の費用負担による検診が受けられるよう、全国の関係団体と協同して国に要求をしています。

2005年12月13日

アスベスト被害からいのちと建康を守る尼崎の会が結成総会

被害実態を明らかにし、被害者救済、加害企業と国の責任を追及へ

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(準備会)は2005年12月13日、周辺住民に大きな被害が広がっているクボタ近くの尼崎市立小田公民館ホールで「学習と結成の集い」を開催。参加団体や被害者、周辺住民ら103人が参加し、被害者の救済、国や加害企業の責任追及、有効な検診制度の確立を求めることなどを目的に活動することや役員体制を確認しました。

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