2015年1月5日

最高裁への「いのちと健康を尊重する判決を求める」署名を重ねてお願い致します

泉南アスベスト国倍訴訟最高裁判決では、公害型の被害者は救済されません。国が危険性を知りながらアスベスト輸入・使用を続けさせたことが甚大な被害者増の要因です。

新しい年を迎えました。今年もよろしくお願い致します。
今日のアスベスト問題の契機となった、いわゆる「クボタショック」は、わが国の公害としての深刻な被害の原点です。クボタは、人口密集地だった尼崎市小田地域に石綿セメント管製造工場を建設し、1954年から1995年までの42年間に、約238,064トン(内、白石綿の500倍の危険性がある青石綿88,671トン)もの大量なアスベストを使用ました。クボタが「石綿を取り扱ってきた社会的責任」として「救済金」を支払った被害者は271人(2014年9月末現在、クボタから1.5Kmの範囲)になります。大阪高裁が「飛散範囲は300m」とした判断は、加害企業が認めた範囲を極端に狭くした不当なものです。
アスベストの工場(鉱山)周辺被害は、1960年のワグナー論文で明らかにされており、危険性を厚労省役人も把握していました。しかし、国は、労働者や周辺住民の命や健康を守るための対策は取らず、むしろ、簡易水道政策、JIS法、建築基準法などで、積極的にアスベストの使用を義務付けたのです。しかし、泉南アスベスト国倍訴訟最高裁判決は、昭和33年から昭和46年までの期間について局所排気装置を設置させなかった国の違法を認めたものの、隣接する農地で作業をしていた被害者等については切り捨てました。
クボタが局所排気装置を設置していたとしても、かいくぐった微細なアスベストが大気に排出されるわけで、周辺住民にとっては危険性が高まるばかりです。
国が危険性を知りながらアスベスト輸入・使用を続けさせたことが甚大な被害者増の要因です。危険性を把握した直後に輸入・使用を禁止しておれば、これほどまでの労働者・近隣住民の深刻な被害には至らなかったはずです。
この裁判での勝利なしに、全国で泣き寝入りさせられている労災以外の被害者救済はありません。今、国とクボタの責任を問う尼崎のアスベスト訴訟は最高裁第三小法廷で審理されています。最高裁が深刻なアスベスト被害に正面から向き合い、工場周辺住民のいのちと健康を尊重する審理を求める署名を3万筆目標に取り組んでいます。引き続くご支援を心からお願い申し上げます。

以上