2017年2月16日

尼崎の中皮腫死亡者2015年も41人

尼崎は全国の10倍以上のハイリスク地域

尼崎市は今年2月6日に「平成27(2015)年人口動態統計の概要」を発表しました。これによると、2015年の中皮腫による死亡は41人(男性26人、女性15人)。

増加傾向は加速しています。 中皮腫(胸膜中皮腫、腹膜中皮腫など)は、「そのほとんどがアスベスト(石綿)を吸ったことにより発生します。アスベストを扱う労働者だけでなく、労働者の家族やアスベスト関連の工場周辺の住民にも発生しています。アスベストにさらされること(曝露:ばくろ)が多いほど、またその期間が長いほど発症の危険性が高くなります。女性より男性に多くみられます。女性の患者さんの中にはアスベストとの関連が明確でない場合もあります。アスベストを吸ってから中皮腫が発生するまでの期間はとても長く、25年から50年程度(平均で40年ほど)経ってから発生するとされています」(国立がん研究センター)。

全国の中皮腫死亡者は、年間約1,400人。10万人に1人の割合です。しかし、尼崎市ではクボタが旧神崎工場(JR尼崎駅のすぐ東)で1954(昭和29)年から95(平成7)年までの41年間にわたって23万トン(中皮腫を発症するリスクが500倍とされる青石綿8.8万トンを含む)を超える大量のアスベストを使用し、石綿セメント管や建材を製造してきた影響で、1万人に1人の割合で中皮腫による死亡という深刻な被害が出ているのです。 この41人の中皮腫死亡数は、尼崎市在住者の死亡数です。尼崎で働き、定年後に故郷に帰り、故郷で亡くなった人数は当然のことながらカウントされていません。ですから、いかに深刻な事態かがわかります。

堀内照文議員の要求に 「教育委員会の責任で周知する費用は環境省が負担することは可能」

相談活動を通じて、小田南中学校卒業生に中皮腫等のアスベスト被害が目立つことから、日本共産党の堀内照文衆議院議員が環境省と折衝。「卒業生名簿を持っている教育委員会自身が(健診)受診奨励を行う通知を行った場合、その費用を環境省が負担することは可能」(環境省石綿健康被害対策室主査)との答弁を、12月7日に引き出しました。あとは、尼崎市及び教育委員会の姿勢次第です。

以上