2005年12月13日

アスベスト被害からいのちと建康を守る尼崎の会が結成総会

被害実態を明らかにし、被害者救済、加害企業と国の責任を追及へ

アスベスト被害からいのちと健康を守る尼崎の会(準備会)は2005年12月13日、周辺住民に大きな被害が広がっているクボタ近くの尼崎市立小田公民館ホールで「学習と結成の集い」を開催。参加団体や被害者、周辺住民ら103人が参加し、被害者の救済、国や加害企業の責任追及、有効な検診制度の確立を求めることなどを目的に活動することや役員体制を確認しました。

「結成の集い」では、顧問弁護団の八木和也弁護士が「アスベスト新法の問題と被害者完全救済の課題」と題して、11月29日に発表された政府の法案大綱は、アスベスト被害の責任をあいまいにしたまま、300万円程度の「救済給付」でことを済まそうとしており、被害者救済とはほど遠い、と指摘しました。

尼崎医療生協理事長の船越正信医師が「アスベストによる健康被害と有効な検診制度の確立を」と題して講演。アスベストの輸入・使用が1960年代から急増し、70年代からは年間30万トン、20~40年が経過した今日、中皮腫等のアスベスト疾患が急増しはじめ、今後20~30年後は健康被害がもっと深刻となること、奈良医大の車谷教授の調査結果でもアスベスト関連職業歴のない中皮腫患者が、クボタから500メートル以内では男9.8倍、女18.1倍、500メートル~1キロメートル以内で男5.3倍、女12.1倍という発生率となっており、健康被害の深刻さは診療現場でも実感すると報告しました。そのうえで、ハイリスク地域での国・加害企業の責任による有効な検診制度の確立が急務であること、被害者には一時金だけでなく生活保障、医療保障を含めた救済制度が必要と訴えました。

「会」準備会の粕川實則事務局長が、6月末にアスベスト被害が明らかになった以降、尼崎医療生協が訪問調査や検診に取り組み、尼崎民商や阪神土建労組も学習会を重ね、被害者の掘り起こしや救済、クボタ隣接の浜つばめ団や関西スレート周辺住民の間でも学習会や相談会が取り組まれるなど、全市に運動が広がり、9月16日に「尼崎の会」準備会を立ち上げ、10月24日に相談事務所を設置して救済活動を広げてきたことを報告。加害企業と対策を遅らせて被害を拡大した国の責任追及、被害者の掘り起こしと救済、有効な検診制度の確立、被害拡大の防止策を求めるなどの「会」の目的、役員体制を提案、被害者救済に全力を上げながら「すべての被害者の救済を求める請願署名」の取り組み、継続した活動を支える財政問題を提起し、参加者全員で確認しました。

役員には、会長として船越正信・尼崎医療生協理事長、代表委員に八木秀満・保険医協会尼崎支部長、藤田照人・尼崎労連議長、土谷洋男・尼崎民商会長、弓場征勝・阪神土建尼崎支部長、阪田建夫弁護士を選出、顧問弁護団、運営委員等を選出しました。

働くもののいのちと健康を守る全国センターから激励のメッセージが寄せられ、紹介されました。

以上